ジョリーの映画

去年の暮に、北朝鮮の若将軍をネタにした「ザ・インタビュー」の問題が物議をかもしたじゃないですか。映画会社や配給会社に圧力をかけるんじゃなくて、劇場にテロ予告するところがポイントなんだよなあと思いました。劇場は場合によると個人で経営してる場合もあるだろうし、映画会社なんかにくらべて断然弱いから、テロに立ち向かうのは難しい。そして劇場が上映に尻込みしたら、結局は映画会社も映画を発表できなくなるというわけです。
でまあ、この構図って日本でもあるよなあ、と思いながらニュースを見てたんですよね。日本でも、特定の題材を扱った映画を上映すると、ある種の人達が劇場に嫌がらせをしにくるので、劇場はそういう映画を上映したがらなくなる。劇場が上映したがらないと、配給会社もわざわざややこしいトラブルの可能性がある上に、大ヒットが見込めるわけでもないその種の映画を配給する商売的な合理性がなくなるので、日本で公開されなくなることが多いわけです。で、ある種の人々は圧力などない、たんに商業的需給の問題だというわけです。
「ザ・インタビュー」の場合は、オバマ大統領までもが、テロに屈せずに上映するべき、みたなことを言ったりして、結局一部の劇場で「ザ・インタビュー」が上映されたり、あるいはネットで無料で公開されることになったとの、ニュースを見ましたが、日本の場合はこんな展開には絶対にならないしなーと思いました。
そんで、年があけまして、ちらほらとアンジェリーナ・ジョリーの監督作品「アンブロークン」の話題が。あ〜、と思っていたら、日本ではいまのところ公開の予定がないとのこと。ほんと、北朝鮮のこと笑えない、というかある意味、北朝鮮よりもタチが悪いなと。

このニュースで、ふと思い出しました。しばらく前に、クリスチャン・ベール主演の南京事件を題材にした映画が作られるという話があったなーと。検索してみたら、中国共産党肝いりで製作された反日プロパガンダ映画であるという記事がいっぱいでてきて、案の定、日本では未公開のようでした。ユーチューブでPVをみると、さすがに金かけてるだけあって、しっかりした映画みたいだったので、アマゾンで海外版をぽちりました。まあ、気軽にこういうのを買える点では、いい時代ですねぇ。