ラッシュ

ここのところ石原慎太郎都知事の似顔絵を試行錯誤しながら練習してます。似顔絵ってやはり動いてる人間を観察しないと描けないと思うんですよ、個人的には。最近は動画サイトがあるので、その点とてもいいです。でも、難しい。

石原慎太郎というよりは年取った胡錦濤みたいになってしまった。まあどうでもいいですけど。


さて、僕も以前読みきりを二回ほど描かせていただいた月刊コミックラッシュが、今月発売の号を最後に紙媒体での出版をやめて、電子書籍として継続していくとのこと。

月刊 COMIC RUSH (コミック ラッシュ) 2011年 03月号 [雑誌]

月刊 COMIC RUSH (コミック ラッシュ) 2011年 03月号 [雑誌]

今年は電子書籍元年とか誰かがテレビでいってたけど漫画業界も大きな流れの中でかわっていくんでしょうかね。
漫画雑誌は、雑誌単体で赤字でも、単行本を売ってトータルで利益をだすというビジネスモデルで運営されてることが多いといわれてます。もし雑誌を電子化してネットで無料公開したときに、紙の雑誌を出版するのと同じくらいの読者が読んでくれるなら、これは出版社にとってものすごくいいことに思えます。なぜなら、雑誌の印刷、流通コストがほぼカットできるからで、赤字覚悟で紙雑誌を出すくらいならただでネット公開したほうが圧倒的に低コストなわけです。おそらく出版社はできることならそういう形にもっていきたい、というか可能なら今すぐにでもそうしたいんじゃないかな、と思います。(もっとも、これは印刷や流通にかかわる人にはうれしくないことですけど)
ただし、ネット無料公開して、その後に単行本が売れたら、の話なんですよね。実際のところ、すでにけっこうな数の出版社がウェブ雑誌を運営してるし、中には佐藤秀峰先生のように出版社と袂をわかって漫画家個人でネット時代の漫画のありかたを模索している人もいますが、実際のところどうなんでしょうね。僕がうわっつらを観察してる分には、やはりそう簡単にはいってないように見えます。紙雑誌を読む層と、ネットで漫画を読む層ってイコールじゃないという話も聞きますし。
後、漫画雑誌の電子化によって紙雑誌がもっていた新人の育成機能が失われるという意見も耳にはさみます。紙雑誌なら人気作家目当てに雑誌を買った人がついでに新人も漫画も読んでくれたりすることがあるけど、電子化するとお目当ての作家の漫画しか読まないんじゃないかということですね。音楽業界で電子化によって、アルバムでまとめて曲を買うという消費行動から、好きな曲単品でダウンロードするという消費行動に移行していると言われてるところからの類推ですかね。
などと思いつつ、コミックラッシュ電子化のニュースを読んでたら、無料でネット公開じゃなくて、普通に電子書籍として金とるんですね。ウェブだけじゃなくてスマートフォンとかにも対応するらしい。これはまた新鮮なパターンだなあ。どうなるか注目しとこう。