大陸への野心

やっぱり商売にとっては国の人口って大事ですよね。いきなりなんじゃいという感じでしょうが、ほら、仮に日本の人口が今の十倍だったとしたら、それに比例して漫画好きの数も十倍になって、漫画業界の収益は十倍、僕の収入も十倍で回転寿司を腹いっぱい食べれるようになるんじゃないでしょうか。実際のところは、市場規模が十倍になっても収益が十倍になるという単純なものでもないでしょうけど。ただ今後、漫画もデジタル配信が主流になってくると考えると、市場規模が大きくなっても流通コストはそれほど大きくならないわけで、市場規模の拡大がストレートに収益の増加に反映するんじゃないかな。知らんけど。
しかし日本の人口は十倍にはなりません、ていうか減ってくらしいので、漫画市場を拡大するためには、外国に打って出るしかないんですよね。そんなことは僕が言うまでもなく、すでに行われてて、最近ではクールジャパンとやらの一角に漫画やアニメも位置づけられて、海外への展開に期待がかけられとるわけです。
しかしなあ、欧米で日本の漫画が人気といっても、一部のオタク以外にとってはエキゾチックなモノとして興味をもたれてるに過ぎないんじゃないかと思うんですよ。アメリカでは「ONE PIECE」より「NARUTO」の方が売れてるとか聞くと、やはりNINJAがポイントなのかなって思うし。

(英文版) 外国人のための忍者常識マニュアル - Ninja Attack !: True Tales of Assassins, Samurai, and Outlaws

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そう考えると、欧米での日本漫画はあくまで珍品の位置づけであって、それ以上浸透することは難しいのかなと。未来の漫画市場としてみたとき、それほど有望ではないと思うんですよ。
で、それよりもやはりアジアだろうと思うのです。そして中でも人口の多さから考えて中国だろうと。日本の漫画の感覚がわりとそのまま通じて、巨大漫画市場になりえるんじゃないかなと思います。
実際のところ、すでに日本の漫画やアニメは中国では富裕層の若者を中心にして人気があると聞きます。しかも"萌え"的な感覚が通じてるらしいんですよね。これはやはりかなり有望なんじゃないでしょうか。
しかし、問題点があります。今の中国共産党体制だとね、表現が制限されたりいろいろと問題があって、真の漫画市場の発展は難しいと思うんですよね。
それで、本題ですが。これから漫画業界にとびこもうという漫画家志望者の人や、僕のようにいまいち売れない漫画家の人は、中国にわたって民主化運動に参加するのがいいんじゃあるまいか。急がば回れという言葉もあります。一見迂遠にみえても、中国が民主化したらそこに巨大漫画市場が出現して、漫画家に大きな利益がもたらされるわけです。しかも、自ら民主化運動の闘士として活躍したんだから、その経験を漫画にしたらさらに倍。もう超売れっ子間違いなしです。僕はネメシスが忙しいので無理ですけど。とても残念です。
書きながら何か思い出しそうになってたことがあったんですが、思い出しました。これだわ。
気分はもう戦争 (アクション・コミックス)

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中学生のころ買って読んだ覚えがあるんですが、たしか日本の右翼と変な外人とが、中国人民を支援してソ連と戦うために大陸に渡る!みたいな話だった気がする。めっちゃうろ覚えですけど。当時の僕は大友克洋先生の超絶画力にもあんまり気づいてなかったきがするなあ。リアルなものよりも漫画的に省略された絵の方が好きだったというか。まあ、それは今でもそうですけど。じゃあなんでこの漫画買ったんだよと問われると、よくわからんとしか答えようがないです。なんでだろ。
しかし、実際に中国が民主化したら内戦とか始まってえらいことになりそうな気もする。