宗教について6

2011-05-28 - 蛇作日記+のつづき。たぶん最終回です。というか、そもそも何を書こうとして長々と続いてるのかもはやわからなくなってきていますけど。
当時僕は大学に入学して、大阪ではじめての一人暮らしを始めたところで、下宿は三畳一間+玄関スペース+寝台の計5畳くらいの部屋に住んでいたのでした。そこへある夜、数日前に大学の新入生オリエンテーリングの際に出会った信者さんが5人くらいでやってきました。最初ほいほい教会までついたきたのに、その後どうも入信するそぶりを見せない僕に対して、多少強攻策で入信をせまりにきたんでしょうね、今になって思うと。僕の方は教会のおばちゃんにがっかりしたというか、”もうわかった”感があったので、興味がなくなったのが態度にでてたんでしょう。この会見は最初から若干険悪なムードで進行した記憶があります。
実際のところ具体的にどういう話をしたのかはあまり覚えてないんですけど、最初に僕に声をかけてきたお姉さんが中心になって、僕に信仰の魅力について語り、僕はもう興味ないんで勘弁してください的に迎撃してたんでしょう。そんな中ではっきり覚えていることは二つあるんですが、その一つが信者さんが僕の部屋の中で礼拝をはじめたことです。
どういう流れでそうなったのかは覚えてないんですけど、ある種の示威行動的なものなんですかね。お姉さんが「東はどっちかしら?」といって方向をさだめると、全員で床に正座してまるでイスラム教の礼拝みたいな感じで同じ方角に向かって拝みだしたのでした。部屋は三畳しかないので、つめつめでも玄関スペースにはみだしてしまうし。僕は椅子にすわっていたので、床にはいつくばってすし詰めで礼拝する人達を上から見下ろす形になって、まあそれはシュールといってよい光景だったと思います。
そしてもう一つの覚えていること。たぶん僕がもうイライラしてたからだと思うんですが、金の話にもっていったんですよ。つまり、新興宗教ってすごくお金もうかってるぽいじゃないですか。この教団も、前日に教会にいったときに、どっかの山の中に巨大な施設を建造して信者大会みたいなのを開くみたいな話を聞いていたし、やっぱり金儲かってるぽいわけです。その辺に話をもっていったわけです。まあ結局、新興宗教なんて金儲けなんじゃねえの?的なツッコミですね。
まあ、この辺りは実際のところ難しいというか、まあ宗教法人を隠れ蓑にして実質は営利を追求するだけの組織というのもあるでしょうけど、ほとんどの宗教は外からみてものすごく集金に熱心に見えても、中の人的には本心から金儲けは、少なくとも第一義的な目的ではないと思ってるんじゃないかあという気がします。まあでも、金儲けが目的といわれると、ちょっと後ろめたい気持ちにはなるだろうし、あんまりしつこいのでイライラしてそこを攻撃してやろうと思ったんですかね。
で、それに対して信者さんの一人が即座に「でも僕達、ぜんぜんお金もらってませんよ!」と答えたのでした。いやまったくそのとおりだと思いますけど、思わず「おまえらは搾り取られる方なんだよ!」と言ってしまったのでした。まあ、表現はもうちょっと婉曲だったかもしれないけど、意味ははっきりわかる表現で、場は若干凍りつきました。今思えばけっこうひどいこと言ったなあと思います。やりとりからわかるように、いい人なんですよね、信者さん。若かったわ。
結局、この夜の突然の訪問はぎすぎすした雰囲気の中終了し、その後はお姉さんとも二度と会うことはなかったのでした。今から考えると、あっさりしてるような気がするけど、まあこれは見込みなさそうと判断されたんですかね。
以上で宗教シリーズは一応終わりなんですけど、結局何が言いたいかわからない話になってしまいました。いや、もっとなんか書こうと思ってたんですけど、なんか妙なことを口走ってしまいそうなので、新興宗教ディスり話だけになっちゃった感じです。
でもまあ、今でも宗教に関するいろんなことには興味あるし好きです。死ぬまでになんらかの信仰の道に入りたい。いやわりとまじで。


後ね、漫画のネタとして、ホームレスのおっちゃんが実は宗教的な高みに到達した聖者賢人で、いろんな人の悩みを解決するヒューマンドラマ的なものとかおもしろそうだなと思ったことがあるんですが、よく考えたらそれってジョージ秋山先生の「浮浪雲」だった。

浮浪雲 (1) (ビッグコミックス)

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