ブッダ

そういえば手塚治虫先生の「ブッダ」を原作にしたアニメ映画がロードショー中らしいですね。しかも2部作だか、3部作だかの大長編だとか。なんで今ブッダなんだよ、なんでそんなに大作なんだよ、という気がしないでもないというか。今、ナウなヤングの間では仏教が流行っているのだろうか。女子高生は弥勒菩薩を手彫りしているのだろうか。腑に落ちねえ。
原作の漫画の方は、僕は昔ハードカバーの豪華愛蔵版で全巻もってたんですけど、愛蔵せずに引っ越しの際に売っ払ってしまいました。でも、内容の方はブッダを中心として周辺の登場人物のダイナミックな人間ドラマを描いた、まさに手塚節炸裂の傑作だったと思います。

ブッダ 1 (潮漫画文庫)

ブッダ 1 (潮漫画文庫)

ちなみに豪華愛蔵版は↑の文庫版と同じ表紙イラストでした。アマゾンで検索しても豪華愛蔵版がでてこなかったので代わりに貼り。その当時って手塚作品とかを、ハードカバーで出すのはやってたんですよね。ていうかアマゾン検索したらブッダってめちゃくちゃいろんなバージョンがあるんだなあ。まあブッダに限らず有名手塚作品全般に言えることな気がしますね。さすが漫画の神様。
しかしながら、この「ブッダ」、主人公のブッダブッダになるまで、つまり悟りを開くまではおもしろいんですけど、悟りを開いちゃったあとはちょっと勢いが落ちるのは否めないと思うんですよね。なぜかというとブッダが到達した真理について語らざるを得ないんですけど、それはやっぱり漫画の神様といえど仏陀にあらざる人間には無理なわけで、なんかどっかのお寺のパンフレットみたいな内容になっちゃうんですよね。まあそこは仕方ない。アニメの方は最後の方どうするんだろうなあ。ちょっと興味あります。しまった、神様の作品をディスっちまった。

仏陀といえば、昔インド旅行をしたときに仏陀がその下で悟りを開いたという菩提樹を見に行きました。まあ、それが目的というわけではなかったんですが、ちょうど旅行ルートから近かったんで。ブッダガヤというところで、一応仏教の聖地ってことになってるんですかね。まあ日本を含め、世界中から仏教徒が観光にくるし、例えば日本からだと信心深いおじいちゃん、おばあちゃんが団体旅行でやってくるので、数珠とかのおみやげをぼったくり価格で売りつける悪徳みやげ物屋の聖地みたいな感じなんですけどね。
僕が行ったときは乾季だったので、近くを流れる川が干上がってたんですが、仏陀が悟りを開いたときは川に水が流れてたんだろうなあ、などど手塚先生のブッダの一コマを思い浮かべつつ、菩提樹の下に座ってもの思いにふけってました。そしたら、インド人のおばあちゃんがよってきて「おまえインド人並に汚ねえ格好だなwww」(意訳)と、笑われたのでした。まあ一ヶ月弱の旅行で同じ服をずっと着てたんだから仕方ない。ちなみに、パンツは2枚もっていってたので大丈夫です。
仏陀がその下で悟りを開いたという菩提樹の葉っぱを、地球の歩き方に一枚はさんで持って帰ってきたんだけど、どっかにいっちゃいましたね。大事にとっておけばよかった…。