メテオ・ブリッツ・クリーク

エロ漫画原稿一区切り。これで単行本用の原稿は150/198出来上がりました。まー、たぶん無事単行本になるとは思うんですが、絶対ということはないので、毎晩寝る前にお祈りしながらがんばります。なまねこなまねこ。
ていうか、ツイッターコアマガジン社にケーサツの強制捜査がはいったという話題が流れてきたと思ったら、今度はメガストアの休刊でしょ。なんらかの波及効果で僕の単行本もでなくなるんじゃないかとか、ちょっとは思うわけです。

たしかコアマガのエロ漫画部門では編集部がまるごと作家を抱えてライバルのワニマガへ移籍するという、漫画業界では稀に良くある騒動があったばかりで、ちょっと焦って消しを薄くしたところを、警察に目をつけられたって感じなのかなとか思いました。最新号のメガストアは見てないんで消しの加減はわからないんで、あくまでひとつの推測ですが。
ただ、もっと根本的なところでは、前の東京都の青少年育成条例の騒動のときに規制に積極的だった猪瀬直樹が知事になり、規制に積極的な自民党の安倍政権が当面安定してそうだし、そういう政治的背景のもとに、警察がちょっと強気に出てもいいと判断してるのかなあとは思ってしまいますね。


まあ、あんまり心配しても仕方ないので、ひさしぶりにツタヤでDVDを借りてきて観ました。「アイアン・スカイ」おもしろかったです。

アイアン・スカイ [DVD]

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ナチス・ドイツが実は月の裏側に逃れて都市を築き軍事力を蓄えていて、アメリカが大統領の政治的アピールのために50年ぶりに月に有人宇宙船を送ったのを機に、地球を侵略してくるという設定の映画です。バカ映画であり、皮肉たっぷりのブラックコメディですね。こういうの大好きです。
ちょっと観てる途中わからなかったシーン。
ナチスの宇宙戦艦隊に対処するための国連会議(的な会議)で、アメリカ大統領が「実はこういうこともあろうかと我が国では宇宙戦艦を開発していた!」とか言って、ドヤ顔で宇宙戦艦 USS ジョージ・W・ブッシュを出動させるんですが、それに対して他の国が「てめえ、国際条約で宇宙戦艦は開発しないって言ってただろうが、この嘘つきめ!実はうちも開発してました〜!」みたいな感じで、結局みんな条約を守ってなくて、おたがいを嘘つきとののしりあいつつ、国際宇宙艦隊が出動するというギャグシーンがあるんですが、ここでフィンランドだけは条約をまじめに守ってて宇宙戦艦をもっていないというギャグがあるんですね。これってなぜフィンランドなのか、エスニックジョーク的なもので、フィンランドには正直ものはバカを見る的なイメージでもあるのかなと思ったんですが、よくわかりませんでした。
後でウィキペディアをみてみたら、この作品はフィンランド、ドイツ、オーストラリアによって製作されたようで、つまりは一種の自虐ギャグ的なものなんですかね。
まあ一応納得したんですが、しかしこのギャグをフィンランドじゃなくて日本に置き換えて考えて見ると、日本人はバカ正直で人が良すぎる、国際社会はもっとシビアだから、狡猾にならねば!的なある種の人々がよく主張している幻想を自虐ギャグとして表現したようにも思え、そう考えるとそれはそれでなんかキモいなと思うわけです。
まあ外国映画のこの種の微妙なニュアンスの解釈ってなかなか難しいよなー、と思ったのでした。