我が代表堂々退場す

すっかり間が空いてしまいました。ブログに書くコトも特にないし、書く意欲もわかないんですよね。まあ漫画描いてないからだけど。漫画家廃業してブログも閉じる未来が近づいている気もします。というかすでに実質漫画廃業状態なような気もしますが…。一応、DL販売用のファンタジー系エロ漫画はなんとかペン入れ完了したので、これは完成させるつもりではあります。

と、景気の悪い話だけではなんなんで、雑談でも。
このたびの、南京事件関連の文書がユネスコの世界記憶遺産に選定されたというニュースについての世の中の反応をツイッターなんかで観察していると、南京攻略戦当時の南京の人口は20万人だった論をとなえて、まじめに(?)南京事件は中国の捏造っていってる人が多くて驚愕します。いかにもな人ばかりじゃなくて、アニメアイコンのそこそこ若いただのオタクみたいなアカウントでそういうこと言ってる人も多い。
南京の人口は20万人だったので、中国の主張するような30万人の虐殺などありえない。さらに日本軍の南京占領からしばらくして、人口は25万人に増えた。日本軍が市民を虐殺してるなら人が増えるはずがない。だから南京事件は中国の捏造。
というような論ですね。これ、たしかにぱっと聞くと、わかりやすいしインパクトがあって面白いんですよね。だから、まったく知識がない人が興味ひかれるのは無理もないと思うんですよ。ちなみに、この論はかなり古くからあるので、僕もはじめてきいたときは興味をひかれました。
でも、今はちょっとネットで調べれば、この論について解説しているコンテンツがたくさん見つかるので、それを普通の公平な感覚で読めば、この論が間違った結論に導くために意図的に設計された詭弁であることがわかると思うんですけど、それでもドヤ顔でこの論を主張する人が多いところが驚愕ポイントです。
この手の論を主張している人って本当に自分のいってることを信じてるんですかね?詭弁だとわかって主張してる人は確実にいると思いますけど、若い人でころっと騙されて信じてる人は少なくない気はするよなあ。中国vs日本、中国は敵、という枠組みの中からしか物が見えない状態になってるんだと思うけど。中国の捏造を暴くために公正な検証で真実を世界に知ってほしい!みたいなことを言ったりして。自分に都合のいい情報だけを選択して都合の悪いことは見ないという行動と、公正な真実を尊重するという価値観が、主観的には矛盾なく同居してるように見えるところが、人間っておもしろいと思います(とはいえ、こういう心理の働きって、この件に限らず多かれ少なかれ多くの人の中にある気もする。要は自分をうまく騙すということですけど)。
しかし、今や政府の中枢がこういうレベルにあって、それを隠そうともしないというのがすごいですよ。今でも多くの日本人は、中国にくらべて日本のほうが世界標準の近代的価値観をもった国だと思ってるんじゃないかと思うけども、外からみたら中国の方がまともって思われる時代が来てもおかしくないですわ。

あ、不景気な話に、不景気な話を重ねてしまった。